2025.05.21 09:41

感覚ではなく数字で育てる通販CRM設計術

通販事業がある程度の売上規模になってくると、次に壁になるのがCRM施策の精度です。新規の獲得はできている、でもリピートが伸びない。継続率が下がってきた。2回目購入率が思ったほど伸びない。そんな悩みを抱えている通販企業は少なくありません。特に最近では、CRMが属人的になってしまい、現場担当者の「勘と経験」だけで運用されているケースも目立ちます。これでは、再現性や改善スピードは上がらず、限界が見えてしまいます。今回は感覚ではなく数字で育てる「通販CRM設計術について」をお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

CRMで成果を出す会社は、数字をもとに判断をします。たとえば、初回購入からの2回目購入率、定期コースの初回継続率、90日以内の再購入率など。こうした数字を可視化することで、「どこでつまずいているのか」「次に打つべき手は何か」がクリアになります。

たとえば2回目購入率が20%以下なら、初回購入者へのフォロー設計に課題あり。逆に定期の継続率が伸び悩んでいれば、商品の期待値の設定や同梱物の構成にズレがある可能性が高い。こうした判断も、感覚ではなくデータに基づくからこそ、ブレがなく、一貫性のある施策が打てるようになります。

また、効果的なCRMは「ある程度の型」があるというのも重要なポイントです。ステップメールやLINE配信の設計、初回購入者へのアプローチ、休眠前のアラート施策など、それぞれに「型」が存在し、それをベースに改善を繰り返していきます。たとえば、初回購入から30日間の動線設計を固定し、「3日後に使い方紹介」「10日後にお客様の声紹介」「25日後に定期メリットの訴求」といったようにパターンを組んでおくことで、誰が運用してもブレがなく、PDCAが回しやすくなります。属人的なノウハウに頼らない、再現性のあるCRM設計こそ、売上を安定させるためのベースです。

さらに現場との情報連携も大切です。コールセンターに寄せられる声や、返品理由、商品の使い方に関する問い合わせなど、実際の顧客の「生の声」をCRM設計に反映できているかどうか。机上のデータだけでCRMを動かしていると、顧客との温度差が生まれてしまいます。数字で見て、声で確かめて、打ち手に落とし込む。この流れをつくることが、CRMを真の意味で「成果につながる武器」に育てるポイントになります。

CRMにおいても「感覚」から「数値と仕組み」への転換は、会社の収益構造を変える大きな一歩になります。まずは、自社のCRM活動が数字で測れているか、型になっているか、そして現場の声が活かされているかを、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

現在、CRMの改善やLTVの向上に悩まれている通販企業様からのご相談が増えています。「どこから着手すべきかわからない」「打ち手が属人的で整理できていない」など、お困りごとがあれば、ぜひ一度、ダイレクト・ラボにご相談ください。現場と数字の両面から、「成果が出るCRM」の仕組みづくりをご一緒させていただきます。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

福岡の通販広告・販促・通販コンサルティング専門の広告代理店                         株式会社ダイレクト・ラボ  

ダイレクトマーケティングプランナー 石井 孝典

https://www.directlabo.net

 

関連記事

生産人口の減少や高齢化の影響とこれから
2024.07.31 12:33
日本における少子化や人口減少、現役世代と言われる働き盛りの層の高齢化は様々なビジネスシーンで課題になってきています。通販においても働くスタッ…
サステナブルが進むアパレル業界について
2023.04.28 09:48
ここ数年サステナブルというキーワードが次のビジネスの中心になると言われています。深刻な地球温暖化や資源不足により、いち早く環境配慮型の商品開…
テレマーケティングと通販販促の連動
2022.05.16 09:51
通販はネット通販全盛の時代ですが、通販販促におけるテレマーケティングはそんな中でもまだまだ価値あるマーケティング手法です。とくに電波媒体や紙…
通販企業同士のこれからの資本提携
2023.01.19 06:30
近年、通販企業同士の提携や吸収合併の話題を多く見かけるようになりました。競争が激化する通販市場で生き残っていくため、またさらに成長を目指すた…


ダイレクト・ラボでは通販会社様のCRM設計、広告企画、ブランディング
コンサルティングのサポートを行なっております。
お気軽にお問い合わせください。

pagetop