通販事業がある程度の売上規模になってくると、次に壁になるのがCRM施策の精度です。新規の獲得はできている、でもリピートが伸びない。継続率が下がってきた。2回目購入率が思ったほど伸びない。そんな悩みを抱えている通販企業は少なくありません。特に最近では、CRMが属人的になってしまい、現場担当者の「勘と経験」だけで運用されているケースも目立ちます。これでは、再現性や改善スピードは上がらず、限界が見えてしまいます。今回は感覚ではなく数字で育てる「通販CRM設計術について」をお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

CRMで成果を出す会社は、数字をもとに判断をします。たとえば、初回購入からの2回目購入率、定期コースの初回継続率、90日以内の再購入率など。こうした数字を可視化することで、「どこでつまずいているのか」「次に打つべき手は何か」がクリアになります。
たとえば2回目購入率が20%以下なら、初回購入者へのフォロー設計に課題あり。逆に定期の継続率が伸び悩んでいれば、商品の期待値の設定や同梱物の構成にズレがある可能性が高い。こうした判断も、感覚ではなくデータに基づくからこそ、ブレがなく、一貫性のある施策が打てるようになります。
また、効果的なCRMは「ある程度の型」があるというのも重要なポイントです。ステップメールやLINE配信の設計、初回購入者へのアプローチ、休眠前のアラート施策など、それぞれに「型」が存在し、それをベースに改善を繰り返していきます。たとえば、初回購入から30日間の動線設計を固定し、「3日後に使い方紹介」「10日後にお客様の声紹介」「25日後に定期メリットの訴求」といったようにパターンを組んでおくことで、誰が運用してもブレがなく、PDCAが回しやすくなります。属人的なノウハウに頼らない、再現性のあるCRM設計こそ、売上を安定させるためのベースです。
さらに現場との情報連携も大切です。コールセンターに寄せられる声や、返品理由、商品の使い方に関する問い合わせなど、実際の顧客の「生の声」をCRM設計に反映できているかどうか。机上のデータだけでCRMを動かしていると、顧客との温度差が生まれてしまいます。数字で見て、声で確かめて、打ち手に落とし込む。この流れをつくることが、CRMを真の意味で「成果につながる武器」に育てるポイントになります。
CRMにおいても「感覚」から「数値と仕組み」への転換は、会社の収益構造を変える大きな一歩になります。まずは、自社のCRM活動が数字で測れているか、型になっているか、そして現場の声が活かされているかを、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
現在、CRMの改善やLTVの向上に悩まれている通販企業様からのご相談が増えています。「どこから着手すべきかわからない」「打ち手が属人的で整理できていない」など、お困りごとがあれば、ぜひ一度、ダイレクト・ラボにご相談ください。現場と数字の両面から、「成果が出るCRM」の仕組みづくりをご一緒させていただきます。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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ダイレクトマーケティングプランナー 石井 孝典