以前は定期がどんどん伸びていたのに、ここ1〜2年は横ばい、むしろ右肩下がりかもしれないそう感じている単品リピート型の通販会社は、実は少なくありません。特に定期購入モデルで成長してきた会社にとって、「売り上げの鈍化=リピート顧客の維持難化」と直結しており、現場では打ち手が見えずに苦しんでいるケースも多く見受けられます。では、この停滞の正体は何なのか。そして、打ち手はどこにあるのか。今回は、中小規模の単品リピート通販会社がこの壁を突破するために、押さえておきたい「視点の転換」と「具体施策」についてお伝えします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

停滞の正体は「変化への鈍感さ」にあります。多くの通販会社が売り上げのピークを過ぎた後に直面するのは、初期通販モデルの限界。初回キャンペーンで顧客を獲得し、定期購入へ誘導する流れは王道ではあるものの、それだけでは継続的な成長が難しくなっています。 特にこの数年で以下のような変化が起きています。
●広告獲得単価(CPA)の上昇 ●初回お試しキャンペーンへの慣れによる反応率低下 ●顧客の「ブランド乗り換え」スピードの加速 ●価格・内容・サービスの比較検討の増加
以前うまくいったやり方が、今の市場にはフィットしにくくなっているのです。そんな中、ではどういう打ち手が考えれれるでしょうか。
■打ち手1:LTVから逆算した「セグメント施策」の再設計・・・
まず注目したいのは、LTV(顧客生涯価値)に応じたコミュニケーションの再設計です。特にリピートが止まっている層・継続している層・高頻度で購入するVIP層を一括りにせず、それぞれの行動に合わせたアプローチを設けることを改めて心がけましょう。
(例) ●初回〜2回目で離脱する層には、「失敗させない」導入支援コンテンツ ●続けているが次が不安な層には、「愛用者インタビュー」や「成分継続効果」の可視化 ●長期継続者には、非売品プレゼント・先行案内・コミュニティ招待など、特別感を訴求
こうしたLTV別セグメント戦略を入れるだけもで、全体の継続率が底上げされることが多くあります。
■打ち手2:フロント商品の見直しと組み替え施策・・・
商品ラインナップが単品メインであっても、フロント商品(最初に接点を持つ商品)の見直しは大きな打ち手になります。たとえば、既存の定番商品とは別に安価でインパクトのある導入口商品を設けて、新しい顧客層との接点を増やす方法などです。
また、既存顧客に向けては
(例) ●セット商品(美容液+クレンジングセット)で単価アップ ●季節に応じた組み替え提案(例:夏限定のさっぱりライン) ●買い替えキャンペーンによる“再接点”の創出
こうした商品軸の組み換えも、停滞打破のポイントとなります。
■打ち手3:定期以外のもう1つの道筋を用意する・・・
最後に注目したいのが、「定期以外の選択肢」です。定期モデルが強い会社ほど、それ以外の購入経路を軽視してしまいがちですが、実際には都度購入やトライアル、ギフト需要の創出など、意外なところに伸びしろが隠れていることがあります。特に、デジタル広告での新規獲得が厳しい今、既存顧客を起点とした口コミ誘導や、SNS経由のリファラル施策なども再評価されつつあります。
単品リピート通販のモデルは、決して終わったわけではありません。ただ、売れた時代のまま手を加えずにいると、見えないうちにジリ貧になってしまうのも事実です。大切なのは、「売り方」「届け方」「つなぎ方」を今の市場に合わせて再構築する視点。今こそ、「再構築」のタイミングではないでしょうか。ダイレクト・ラボでは、そうした中小通販会社の再成長フェーズを、戦略からクリエイティブ、現場実行まで一気通貫で支援しています。初回ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
福岡の通販広告・販促・通販コンサルティング専門の広告代理店 株式会社ダイレクト・ラボ
ダイレクトマーケティングプランナー 石井 孝典