2026.05.11 15:57

誰にでも売れる商品と市場縮小時代の商品戦略

通販市場では長らく、「できるだけ多くの人に売れる商品」を目指すことが成功のセオリーとされる一面もありました。幅広いターゲットを狙い、市場規模を大きく取りにいく。確かに市場全体が成長していた時代には合理的な考え方だったと思います。しかし、現在は状況が変わっています。人口減少、広告費高騰、価値観の多様化。さらにSNS時代によって、消費者は自分に合うものをよりシビアに選ぶようになりました。こうした環境の中で、逆に苦戦しやすくなっているのが、「誰にでも売れそうな商品」です。今回は「誰にでも売れる商品」が失敗する理由と市場縮小時代の商品戦略についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

たとえば、「美容に良い」「健康をサポート」「毎日使いやすい」といった、広く受け入れられそうな商品設計は、一見すると安全に見えます。しかし実際には、誰のための商品なのかが曖昧になりやすく、結果として強い購買理由を作れないケースが増えています。消費者は、単に良さそうでは動きません。「これは自分の悩みに合っている」「自分の価値観に近い」「私のための商品だ」と感じられることが重要になっています。

つまり、市場縮小時代の商品戦略では、広く浅くよりも、狭く深くの設計が求められるようになってきています。実際、ある健康食品通販企業では、当初「40代以上の健康意識層」という広いターゲットで商品展開を行っていました。しかし広告反応は伸び悩み、訴求もぼやけていました。そこでターゲットを見直し、「更年期以降に疲れが抜けにくいと感じ始めた50代女性」に絞り込んだところ、クリエイティブ・LP・同梱物・CRMのメッセージまで一気に統一感が生まれ、広告効率と定期率が改善しました。重要なのは、「市場を狭めた」のではなく、「刺さる解像度を上げた」という点です。

また、ニッチ市場にはもう一つ大きなメリットがあります。それは、口コミや共感が生まれやすいことです。「これ、自分と同じ悩みの人に合いそう」という感覚は、SNSやレビューで自然に共有されやすくなります。逆に、万人向けの商品は印象に残りにくく、比較されやすい商品になってしまいます。


価格競争にも巻き込まれやすく、広告費が上がるほど利益が圧迫されていきます。だからこそ、これからの商品開発では、「市場規模は大きいか?」だけでなく、「誰の、どんな感情に深く刺さるか?」を重視する必要があります。通販企業が本当に見るべきなのは、人数ではなく熱量です。もちろん、最初から市場を狭くしすぎる必要はありません。ただ、全員に好かれようとする商品は、結果として誰の心にも強く残らないのは確かです。

今後の通販事業では、販促のテクニック以上に、「どんな顧客の、どんな未解決感情を捉えるか」が、ますます重要になっていくのではないでしょうか。まずは自社の状況を一度チェックしてみてください。何か見えてくることがあるかもしれません。

ダイレクト・ラボでは通販全体の再構築支援、既存通販のCRMリフレーミング、リブランディング、コンサルティング、商品開発、ECの立ち上げ、SNS運用、通販広告・販促の企画~デザイン制作など幅広く行っております。初回ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

福岡の通販広告・販促・通販コンサルティング専門の広告代理店                         株式会社ダイレクト・ラボ  

ダイレクトマーケティングプランナー 石井 孝典

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