メールマガジンを定期的に配信している。LINEでもキャンペーンを案内している。それでも、思うようにリピートにつながらない。そんな悩みを耳にすることがあります。配信内容を工夫したり、頻度を見直したりすることは大切です。ただ、その前に一度考えてみたいのが、「お客様にとって、どんな意味のある情報を届けているのか」ということです。今回は「デジマケで顧客との距離が縮まらないのはなぜか」についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

企業側からすると、新商品やキャンペーンのお知らせは、ぜひ知っていただきたい情報です。一方、お客様は日々、さまざまな企業から案内を受け取っています。その中で、自分に関係があると感じられなければ、目を通すきっかけも生まれにくいのではないでしょうか。
例えば、初めてスキンケアのトライアルセットを購入したお客様を考えてみます。商品が届いて数日後に、「本品が今だけ20%OFF」という案内が届く。企業としては、お得なうちに購入してほしいという思いがある。けれど、お客様はまだ数回しか使っておらず、使用感や肌との相性を確かめている途中かもしれません。「どれくらいの量を使えばいいのか」「手持ちの化粧品と一緒に使ってよいのか」と、基本的な使い方に迷っていることも考えられます。
そんなとき、使う順番や一回分の量を写真で示した案内が届いたらどうでしょう。「量はこれくらいでよかったんだ」と疑問が解消され、商品を使いやすくなるかもしれません。さらに、気になることを気軽に質問できれば、納得しながら試せるようになります。その体験が、本品の購入を考える土台にもなるはずです。
本品を購入した後にも、同じことがいえます。例えば、約2か月分のクリームを購入したお客様に、1か月後から繰り返し再購入の案内が届く。毎日使っている方でも、まだ半分ほど残っている時期です。別の商品と併用していれば、使い切るまでにもっと時間がかかることもあります。
企業側では「そろそろ次の購入を考えてほしい」と思っていても、お客様は「まだ残っているのに」と感じているかもしれません。そうした案内が続けば、少しずつ読まれなくなってしまうことも考えられます。
この場合は、購入を促す前に、使い心地や残量を尋ねてみるのも一つです。LINEで「毎日使っている」「ほかの商品と併用している」など、簡単に回答できるようにする。その回答を、その後の案内内容やタイミングに生かせば、お客様の使い方に合ったコミュニケーションに近づけます。
CRMで大切なのは、購入の前後にあるお客様の体験まで想像することです。商品を買ったという事実だけでは、その方が満足しているのか、困っているのかまではわかりません。
最初から複雑な仕組みをつくる必要はありません。問い合わせやレビューを振り返り、購入後によく出てくる疑問を一つ、配信に取り入れてみる。「使い方で気になることはありませんか」と、相談への入口を設けてみる。そんな小さな工夫からでも始められます。
メールやLINEを通じて疑問が解消され、商品を気持ちよく使い続けられる。そうした積み重ねが、企業への信頼や、次の購入につながっていくのではないでしょうか。配信を増やす前に、いま届けている一通を、お客様の立場で読み返してみる。この情報は、お客様のどんな困りごとに役立つだろうか。そこから考えることが、顧客との距離を縮める一歩になると思います。自社の運用状況はいかがでしょうか。まずは一度チェックしてみてください。何か見えてくることがあるかもしれません。
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