通販事業の現場を見ていると、「きちんと管理している会社ほど、KPIが多い」というケースによく出会います。CPA、LTV、F2転換率、稼働率、在庫回転日数、解約率、媒体別ROASなど。どれも重要で、間違ってはいません。ただ一方で、KPIが増えすぎた瞬間から、経営判断が遅くなっている会社も少なくありません。これは担当者の能力の問題ではなく、経営企画の視点が整理されていないことによって起こる現象です。今回は通販でKPIが多い会社の迷いと減らす判断についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

本来、KPIは「管理のため」に存在するものではなく、意思決定を早く、正しくするためのものです。ですが数が増えるほど、会議では数字の説明が目的化し、「で、次に何をするのか」が曖昧になっていきます。特に通販事業は、広告・商品・CRM・物流と変数が多く、すべてを完璧に追おうとすると、どうしてもKPIが膨張します。その結果、現場は疲弊し、経営は“判断待ち”の状態に陥ります。ここで重要なのが、経営企画としてのKPI設計です。ポイントはシンプルで、「全部を見る」のではなく、今のフェーズで“何を決めたいのか”から逆算することです。
たとえば、
●広告を増やすべきか、抑えるべきか
●商品を増やすべきか、絞るべきか
●CRM投資を強めるべきか、外注すべきか
この問いに答えるために必要な指標は、実はそれほど多くありません。多くの通販企業では、経営判断に直結するKPIは3〜5個程度です。逆に言えば、「どのKPIを見れば、YESかNOが決まるのか」が定まっていない状態こそ、KPIが増え続ける原因に。迷いがあるから数字を足し、数字が増えるから、さらに迷う。
このループに入ってしまうと、事業は前に進みにくくなります。もう一つ重要なのは、KPIを“現場管理”と“経営判断”で分けて考えることです。現場が日々追う指標と、経営が見る指標は、本来同じである必要はありません。むしろ同じにしてしまうと、経営視点が現場の細部に引きずられてしまいます。
通販における経営企画の役割は、現場の努力を数字として集約し、「この事業は、今どこに向かっているのか」を一言で語れる状態をつくることです。そのためのKPIは、少なく、強く、明確であるべきです。KPIを減らすことは、管理を放棄することではありません。判断を研ぎ澄ますための整理です。もし今、「数字は揃っているのに、決断が重い」と感じているなら、それは人ではなく、KPI設計を見直すタイミングかもしれません。
通販における経営企画とは、未来を予測する仕事ではなく、迷わず決められる状態をつくる仕事。KPIを絞ることは、その第一歩です。自社の運用状況はいかがでしょうか。まずは一度チェックしてみてください。何か見えてくることがあるかもしれません。
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