「広告費をかけても最近は思うように成果が出ない」そんな相談を受けることが増えています。かつてはCPAやROASを見て、広告の良し悪しを判断できたかもしれません。ですが今は違います。顧客獲得単価は上昇傾向、情報も飽和しています。そんな中で結果を出しているブランドには、ある共通点が。それが「広告を消耗品ではなく資産と捉える」姿勢です。今回はストック型の広告思考の視点についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

たとえば、ある化粧品通販会社では、単品リピートモデルを強化するために体験レビュー広告を大量に展開していました。レビュー数はそれなり、コンバージョンも一見悪くない。でも売上は頭打ち。原因は「毎回ゼロから売り込むクリエイティブばかり」で、ブランドに対する意味付けが溜まっていなかったことにありました。そこで切り替えたのが、世界観や価値観を伝える広告のストック化です。ブランドの成り立ち、開発ストーリー、顧客の声、愛用者との関係性など、広告で語る文脈を積み上げた結果、同じ広告費でもCVRとLTVの双方が向上。新規顧客は単品購入者ではなく、次につながる関係として入ってくるようになりました。
健康食品を扱う企業での取り組みでは、以前は価格訴求型のキャンペーン広告が中心で、「初回だけ買って離脱する顧客」が大半でした。そこで「なぜこの商品が生まれたのか」「開発者の想い」「日々の習慣として使っている顧客の暮らし」を伝える広告シリーズを定期的に配信。さらに、広告~オウンドメディア~CRMと導線を組んだことで、購買後の再訪率や紹介率が上昇しました。これらは単なる購入ではなく、顧客の中に共感とストーリーが残ったことが大きな変化です。
広告を「単発で刈り取るツール」ではなく、「ブランドの文脈を積み上げる媒体」として使う。この考え方は、たとえ月数十万円の少額の広告運用規模であっても有効です。メルマガやLINEと連動して、広告~CRMへの接続設計を意識するだけでも、数字は変わってきます。ブランディングとCPAの両立は難しく見えて、実は設計の順番である程度可能になります。
これからの時代、売れる通販会社は「広告を積み上げる会社」。短期的な効率を追いかけるのではなく、広告を「資産」として蓄積していく視点こそ、継続成長の鍵になります。今こそ、自社の広告の設計思想を見直してみてはいかがでしょうか。
ダイレクト・ラボでは通販全体の再構築支援、既存通販のCRMリフレーミング、リブランディング、コンサルティング、商品開発、ECの立ち上げ、SNS運用、通販広告・販促の企画~デザイン制作など幅広く行っております。初回ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
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ダイレクトマーケティングプランナー 石井 孝典