2025.11.10 10:10

CPOを下げる一手はコンテンツとCRMの共演

通販においてCPO(1件あたりの獲得コスト)は、経営を語るうえで欠かせない指標のひとつです。広告費が上昇するなか、どの媒体で、どんなクリエイティブを使えば新規顧客をより安く獲得できるか、多くの通販企業が試行錯誤を続けています。しかし、広告だけでCPOを下げることには限界があります。同じ市場で似たような訴求を繰り返せば、やがて効果は鈍化していく。では、次に打つべき一手はどこにあるのでしょうか。今回はそれらの答えの一つ、コンテンツとCRMの共演についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

答えのひとつは、「コンテンツ」と「CRM(顧客関係管理)」を連動させることです。CPOを本質的に下げるには、初回購入だけでなく、その後の顧客体験をどう設計するかがカギになります。
たとえば、購入直後にブランドの想いや使い方を丁寧に伝えるメールを届ける。SNSやWebコンテンツで開発者の想いを発信し、顧客の共感を育てる。購入体験の前後を一連の「物語」として設計することで、顧客の納得感や継続意欲は確実に変わります。LTV(顧客生涯価値)が上がれば、初回のCPOは結果的に許容できる範囲に収まり、事業全体の採算性が高まります。

たとえば、ある健康食品メーカーでは「初回購入後メール」を刷新し、開発ストーリーやお客様の声を織り交ぜた「ブランド体験型コンテンツ」に変えました。その結果、定期継続率は改善し、LTVが上昇。広告単価を維持したままCPOを数十%圧縮することに成功しています。広告の外側でどれだけ「体験設計」を磨けるかが、これからのCPO改善の本質です。

CPOを単なる数字として追うのではなく、「顧客理解の深さ」を映す鏡として捉える。広告、コンテンツ、CRMが分断されている状態では、顧客は一貫したブランド体験を得られません。逆に、三者が共鳴する設計を行えば、顧客は自然とブランドの物語に引き込まれ、継続率・紹介率の向上へとつながる。CPOを下げる一手は、広告を磨くことではなく「体験をつなぐこと」。コンテンツとCRMが共演する通販運営こそ、これからの時代に求められる新たな競争力なのかと思います。

自社の運用状況はいかがでしょうか。まずは一度チェックしてみてください。何か見えてくることがあるかもしれません。

ダイレクト・ラボでは通販全体の再構築支援、既存通販のCRMリフレーミング、リブランディング、コンサルティング、商品開発、ECの立ち上げ、SNS運用、通販広告・販促の企画~デザイン制作など幅広く行っております。初回ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

福岡の通販広告・販促・通販コンサルティング専門の広告代理店                         株式会社ダイレクト・ラボ  

ダイレクトマーケティングプランナー 石井 孝典

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