通販事業において、定期購入は売上を安定させ、LTVを高めていくための重要な仕組みです。化粧品や健康食品などでは、「通常価格から10%OFF」「定期なら20%OFF」といった価格設定もよく見られます。しかし、定期購入を考える際に、本当に「何%安くするか」から考えてよいのでしょうか。今回は割引率で設計しない継続理由のつくり方についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

もちろん、価格的なメリットは定期購入を始めるきっかけの一つになります。ただ、割引率だけを理由に定期購入していただいた場合、もっと安い商品や魅力的なキャンペーンが出てくれば、そちらへ移ってしまう可能性もあります。企業側も継続率を上げるためにさらに割引をする、特典を増やす、といった施策を繰り返し、結果として利益が残りにくい構造になってしまうことがあります。
ここで一度考えたいのが、「お客様はなぜ定期購入を続けているのか」ということです。
価格が安いからなのか。商品そのものに満足しているからなのか。毎回注文する手間がないからなのか。企業やブランドに対する信頼があるからなのか。あるいは、商品を使い続けることで得られる変化や体験に価値を感じているからなのか。こうして考えてみると、定期購入の継続理由は価格だけではないことが分かります。
そこで重要になるのがCRMです。商品を届けて終わりではなく、購入後に商品の使い方を伝える、適切なタイミングでフォローする、お客様の声を聞く、継続することで得られる価値を伝える。こうしたコミュニケーションの積み重ねによって、「安いから続ける」という関係から、「この商品だから続けたい」という関係へ変えていくことができます。これはブランドづくりにもつながります。割引は比較的簡単に真似できますが、お客様との関係性や購入後の体験は、簡単には真似できません。定期購入の仕組みそのものが、その企業やブランドならではの価値になれば、価格だけで比較されにくい状態をつくることができます。
通販事業では、新規顧客を獲得するためのCPOや初回購入率に目が向きがちですが、本当に重要なのは、そのお客様とその後どれだけ長く関係をつくれるかです。初回価格、定期価格、継続率、解約率、LTV、そして最終的に残る利益までを一つの流れとして考える必要があります。定期購入を「商品を安く買える仕組み」として設計するのか、それとも「お客様が商品を使い続けたくなる仕組み」として設計するのか。この違いは、長期的には大きな差になっていきます。
自社の定期購入は、割引率が一番の魅力になっていないでしょうか。価格や特典を考える前に、まずは「お客様が半年後、一年後も続けたいと思う理由は何か」というところから、定期購入のあり方を見直してみることも大切ではないでしょうか。
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