生成AIの進化によって、広告制作の現場は大きく変わり始めています。以前であれば、広告バナーを1本つくるにも、企画を考え、コピーを書き、デザイナーへ依頼し、修正を繰り返す必要がありました。しかし現在は、AIを活用することでコピー案を数十パターン出したり、バナーの構成を考えたり、画像や動画まで短時間で制作できるようになっています。通販の広告運用においても、「クリエイティブをたくさんつくってテストする」ということ自体は、以前より圧倒的に簡単になりました。では、AIを使って広告を大量につくれば、売上も比例して簡単に伸びるのでしょうか。今回はAIでクリエイティブを量産しても売れない共通点についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

AIの活用が進めば進むほど、広告成果の差を生むのは「制作力」ではなく、その前段階にある「顧客理解」になっていくと思います。例えば、40代女性向けの化粧品を販売するとします。AIに「40代女性に響く広告コピーを10案考えて」と指示すれば、それなりに完成度の高いコピーはすぐに出てきます。
しかし、その商品を購入するお客様が本当に悩んでいることは何なのか。なぜ競合商品ではなく、この商品を選ぶのか。購入前にどんな不安を感じているのか。使い続けることで、どんな未来を期待しているのか。こうした情報がなければ、AIがつくる広告も結局は「どこかで見たような広告」になってしまいます。
これはAIの性能の問題ではありません。AIに渡している情報の問題です。実際の通販マーケティングでは、広告管理画面の数字だけを見ていても、お客様の本当の気持ちはなかなか見えてきません。購入者アンケート、レビュー、コールセンターへの問い合わせ、解約理由、定期購入者の声、SNSの反応など、会社の中には広告のヒントになる「顧客の言葉」がたくさん眠っています。ここにAIを掛け合わせることが重要です。
例えば数百件のお客様レビューをAIに読み込ませ、「購入前に感じていた悩み」「購入を決めた理由」「使用後に評価しているポイント」などに分類していけば、人間だけでは見落としていた共通点を発見できることがあります。その発見を広告コピーやLP、動画広告などへ展開する。これが、本来のAI活用ではないでしょうか。
AIに広告を「つくらせる」だけではなく、AIを使って顧客を「深く理解する」。この順番が非常に重要だと思います。これから生成AIがさらに普及すれば、広告をつくる技術そのものは急速にコモディティ化していきます。広告コピーをつくれること、バナーをつくれること、動画を編集できること自体では、大きな差がつきにくくなるでしょう。
一方で、「自社のお客様をどれだけ理解しているか」という部分は簡単にはコピーできません。10年間蓄積された購入データ、何千件ものレビュー、コールセンターに集まったお客様の声、長年商品を販売してきた社員の経験。こうした一次情報は、その会社だけが持っている大切なマーケティング資産です。
AI時代の広告で重要なのは、この資産をAIに掛け合わせることだと思います。広告を100本つくれる会社が強いのではなく、「なぜこの広告をつくるのか」を説明できる会社が強い。
AIによって広告制作のスピードが10倍になったとしても、顧客理解が浅ければ、的外れな広告を10倍のスピードでつくることにもなりかねません。
だからこそ、AI時代になればなるほど、マーケティングの原点に戻る必要があります。
「誰に売るのか」「その人は何に困っているのか」「なぜ自社の商品を選ぶのか」この解像度を高めたうえでAIを使う。AIは広告を自動で売れるようにしてくれる魔法の道具ではありません。しかし、顧客を理解し、仮説を増やし、検証のスピードを上げる道具として使えば、非常に強力なマーケティングパートナーになります。AIで広告を量産する前に、まず顧客を知る。生成AI時代だからこそ、この当たり前のことが、これまで以上に広告成果を左右するのではないでしょうか。自社の運用状況はいかがでしょうか。まずは一度チェックしてみてください。何か見えてくることがあるかもしれません。
ダイレクト・ラボでは通販全体の再構築支援、既存通販のCRMリフレーミング、リブランディング、コンサルティング、商品開発、ECの立ち上げ、SNS運用、通販広告・販促の企画~デザイン制作など幅広く行っております。初回ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
福岡の通販広告・販促・通販コンサルティング専門の広告代理店 株式会社ダイレクト・ラボ
ダイレクトマーケティングプランナー 石井 孝典







