多品目展開、トレンドのスピード化が前提となった今の通販市場では、ひとつの商品の成功だけでは事業は中々安定しづらいもの。広告単価の高騰、物流コストの上昇、競合の増加など、環境が厳しさを増すほどに、経営判断の軸は「どの商品を伸ばし、どの商品を守り、どの商品を見直すか」というポートフォリオの視点へと移りつつあります。直感や現場の温度感だけではなく、経営企画が事業全体を俯瞰しながら利益構造を設計することが、これまで以上に求められています。今回は、利益率を底上げするポートフォリオと経営判断についてをお伝えいたします。お時間ある際にぜひお読みくださいませ。

まず重要になるのは、商品ラインナップを役割で区切ることです。売上を牽引する「看板商品」、LTVを押し上げる「育成商品」、利益率を確保する「高収益商品」、ブランド価値を高める「象徴商品」など。こうした役割ごとに指標と期待値を整理すると、判断の基準が明確になります。多品目になるほど、全商品を同じ尺度で評価してしまい、結果として広告費の配分が曖昧になりがちですが、役割ごとにKPIを分解するだけで、投資効率は改善をはじめます。
次に、利益率を底上げするための「あえて削らない判断」が欠かせません。多品目時代は、売上よりも利益が揺らぎやすい構造です。だからこそ、単品ごとではなく「カテゴリー全体の粗利貢献」を見る視点が大切になります。原価や物流費が高い商品でも、ブランドの入口として新規獲得に貢献していれば守る価値がありますし、逆に高粗利でもリピート率が低い商品は改良や統合を検討すべきです。短期数字だけでは判断しきれない戦略的な必要性を言語化することが組織全体の意思決定を強くします。
そして見落とされがちなのが、CRMとの接続によるLTVの最大化です。多品目の強みは、1人の顧客に対して複数の価値提供ができる点にあります。購入導線の中に「次の商品との相性」を設計し、ブランド内での回遊率を高めることで、広告費に依存しない利益構造が生まれます。実際、ある企業では看板商品の初回購入後に育成商品への自然移行率を高めることで、1人あたりのLTVが大幅に改善するという事例も。多品目戦略の成果は、商品数ではなく、顧客動線の滑らかさで決まります。
最後に、多品目時代こそ重要なのが、捨てる判断の質です。商品数が増えるほど、在庫・物流・管理コストは確実に肥大化します。撤退基準を最初から明文化し、改善か縮小かの判断を定期的に行うことで、ポートフォリオ全体の利益率は上がります。これは現場にとって勇気のいる決断ですが、経営企画においてファクトと将来予測をセットで提示することで、組織は前向きに「整理と集中」を進められます。
多品目展開は難易度が高い一方で、うまく設計すれば大きな成長ドライバーになります。役割の再定義、指標の明確化、顧客導線の整理、そして冷静な撤退判断。これらを積み上げることで、利益率は静かに積み上がりだします。
通販企業が次のステージに進むための鍵は、まさに商品ポートフォリオにあります。自社の運用状況はいかがでしょうか。まずは一度チェックしてみてください。何か見えてくることがあるかもしれません。
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